目標達成hack

目標達成に効果のあるモチベーションアップのコツ、頑張るための技術なんかを公開します

習慣化を成功させるコツ

著名な経営学者であるピーター・ドラッガーは「成果を上げるためには、良い習慣をしっかり身につけることに尽きる」と言っています。例えばアップルのCEOティム・クックやスターバックスCEOハワード・シュルツ、ディズニーCEOロバート・アイガーらは午前4時半に起床し7時頃には会社で働いているそうです。

成功者に共通することとして、良い習慣を持ち、それを日々粛々と続けることで、良い生活リズムを保っている、という事がわかってきました。

MLBで長い間活躍しているイチロー選手はインタビューの中でこう答えています。

「特別なことをするために、特別なことをやるのではない。特別なことをするために、普段通りの当たり前のことをする」

イチロー選手は体力的は決して恵まれているわけではありません。しかし日本だけでなくアメリカでも活躍し、しかもそれを長期間継続して結果を残す事ができているのは、習慣力によるところが大きいのではないかと思います。


習慣化には潜在意識が関わっている

習熟するには四つの段階を通る事が知られています。

①知らない

②知っている

③できる

④やっている

この中で①は無意識ですね。それが②③で意識レベルに変化します。そして最後には④の意識しなくてもやっている状態、つまり無意識レベルにまた戻る、という過程を経ることになります。習慣化とは④のやっている状態、つまり無意識にできている状態に他なりません。

アスリートの方が自分のプレーの前に必ず同じ動作を行う事がありますね。所謂ルーティーンと呼ばれるものです。それは潜在意識をコントロールする方法の一つです。ラグビーの五郎丸選手のプレースキック前に行う動作が有名になりましたが、野球でもイチロー選手などはバッターボックスに入る前にいつも同じ動作をしています。このルーティーンは心を落ち着かせ集中力を高める効果があると言われていますが、本質は別のところにあります。プレーの前にいつも同じ動作をすることによって、潜在意識が最高の体の動きを再現することにつながります。この再現性こそ、ルーティーンという動作によって潜在意識を味方につける効果なのです。


潜在意識の特性

潜在意識は、とても保守的で変化を好まない特性があります。現状を変えようとすると、安全安心欲求が脅かされていると判断して、ブレーキをかける、という仕組みになっています。禁煙やダイエットなど頭では正しいと思うもののなかなか続かないのは、潜在意識が抵抗しているからなのです。

逆に一度習慣になったものは、潜在意識が変化に抵抗することになりますので、やらないことに抵抗することになります。毎日の筋トレが習慣として身につくと、やらないことが違和感になるということですね。これが潜在意識の特性であり、味方につける効果なのです。


習慣化が上手くいかないメカニズム

何かの習慣を身につけようとするときに、その成功率はあまり高くはありません。その理由は意志の力で頑張りすぎてしまうことにあります。なぜかというと、意志の力は消耗してしまうからなのです。意志の力でなんとかするには限界があるということです。

仕事を持っている人であれば、仕事中に意志の力を使っているでしょう。そうなると1日の後半にはあまり余力がない状態になっているかもしれません。そこで何かの習慣を身につけようとしても上手くいかないこともあるでしょう。また、一度にたくさんのことをやろうとしても、意志の力が分散してしまい、上手くいかないこともあるかもしれません。

また、頑張りすぎることはとてもエネルギーがいることなので、それに見合うだけの成果を期待してしまうことになりがちです。成果が出ないと焦りや苦痛の感情が生まれます。苦痛の感情を克服するために、より多くの意志の力が必要になります。そうなってしまうと、潜在意識が安全を脅かされると考えてしまいブレーキをかけようとします。その結果、意志の力が弱まってしまうという悪循環が発生します。そうなると習慣化はうまくいかなくなってしまうのです。

上記のメカニズムを考慮すると、まずは習慣化させることを目標にするとうまくいくようです。つまり成果を目的にしない、ということです。そのためには簡単なことから始めるのが良いです。毎日実施することは、もっとできるという感覚を持つレベルに設定し、もっとできるという感覚をモチベーションに繋げて継続するエンジンにしましょう。そうやって好循環をコントロールしましょう。


習慣化を成功させるコツ

上記で確認してきた潜在意識の特性を踏まえて、習慣化を成功させるためのコツは三つあると考えられます。

 

①目標を考える

習慣力を高めるために最も重要なことは、本当の目的に気づくことです。それが達成された時にどこで、誰と、何をするのか、をより具体的にイメージするのです。そうすることによって、潜在意識に働きかけます。それが潜在意識を味方につける第一歩となります。

本当の目的に気づくためには、何がやりたいのか→それが達成できたら次はどうしたいのか→それが達成できたら次は…と繰り返し自問する方法があります。何回か繰り返しているうちに、本当にたどり着きたい場所はここなんだな、と気づく事ができます。自分のことはなんでもわかっているわけではないのです。何がやりたいのかを実際に書き出してみることで、新たな気づきがあるはずです。

 

②1つから始める

本当の目的が決まったら、習慣化に取り組むことを、まず一つだけ決めましょう。そして1日の終わりにどのくらいできたのか記録をつけましょう。記録といっても簡単なもので良いのです。しかしこの記録も習慣の一つです。毎日の記録があれば、毎日実施することのレベルや量を調節する事ができます。特に最初のうちはこのレベル調整は大切です。最初のうちは少し負荷を下げて、まずは習慣化することに注力し、習慣化が進んできたら、少しレベルを上げ、成果に少しづつフォーカスを移していく、というように自分でコントロールしていきたいですね。習慣化のレベル感の調節は、習慣化をコントロールするということであり、それは潜在意識も含めた自分自身をコントロールすることにつながります。習慣化が一つ成功すると、他の習慣化も上手くいくようになり、悪い習慣も断ち切る事ができるようになると言われていますが、それは自分自身をコントロールする感覚が身につくからだと思います。

 

③"快"の感情と結びつける

潜在意識のプログラムを書き換え、習慣化を定着させるためには、毎日喜んで実施する気持ちを作ることも重要なポイントです。そのためのコツが3つあります。

⬛️ポジティブな表現を使う

表現にはポジティブなものとネガティブなものがあります。

〇〇をしない⇔△△をする

ポジティブな表現を使う方が自分の気持ちが乗っていくようです。同じことを言うにしても、やる気になる表現を考えましょう。

⬛️環境を整える

好きな音楽を聴く、好きな場所に行く、好きな服を着る、など習慣化する時に一緒に好きな何かをすると、気持ちが乗っていくこともありますよね。些細なことかもしれませんが、習慣化には実は大きく貢献するんですよ。さあやろう!という気持ちを作る事がポイントです。

その他どのような時に自分が乗っていけるのかを考えてみましょう。

⬛️良いタイミングを見つける

習慣にしたい事をやる時に、しっくりくるタイミングがある場合があります。例えば、寝る前に1日を振り返りを行うことがどうしてもうまくいかない時は、会社を出てすぐあとにスタバでやってみると、なんとなく続けられる、とか、家に帰ってからお風呂に浸かりながらなんとなく考えて、出たらすぐにメモを取る、とか、人によって良いタイミングは様々です。うまくいかない時は色々なタイミングを試してみる事をお勧めします。


目標達成への教訓

目標達成のためには習慣化は必須です。その習慣化を成功させるためには、潜在意識をどうコントロールできるかを考える必要があります。潜在意識と仲良くなって習慣化を成功させるコツは3つあります。

①本当の目的を考える

②まず一つから始める

③良いタイミングを見つける

様々な効果がある習慣化を、まずは始めてみましょう。